スタジオヘッド塩川の創遊話 ~DSS制作スタッフインタビュー~ 第6回 『Fate/Grand Order Memories Ⅱ 概念礼装画集 1.5部 2017.01-2018.04』プロデューサー

DELiGHTWORKS SWALLOWTAIL Studios(略称:DSS)スタジオヘッドの塩川洋介が自らDSSの制作スタッフや、制作にご協力いただいたクリエイターにインタビューを行う「スタジオヘッド塩川の創遊話 ~DSS制作スタッフインタビュー~」。

第6回目は、画集『Fate/Grand Order Memories Ⅱ 概念礼装画集 1.5部 2017.01-2018.04』のプロデューサーを担当した笠原隆史が登場。発売を記念した展覧会のプロデュースも務めたほか、ディライトワークスの『Fate/Grand Order』の商品に多岐に渡って携わる彼は、どのような思想で企画に臨んでいるのか。これまでのキャリアから制作過程について訊いた。

業界未経験ながらも前職の知見が活きる

塩川:今回は画集『Fate/Grand Order Memories Ⅱ 概念礼装画集 1.5部 2017.01-2018.04(以下、FGO MemoriesⅡ)』と、展覧会「Fate/Grand Order Memories展 概念礼装 2015.07-2018.04(以下、FGO Memories展)」をプロデュースした笠原隆史さんにお話をうかがいたいと思います。まずは簡単に自己紹介からお願いします。

笠原:主に『Fate/Grand Order』に関わるグッズ制作を担当しています。そのほかイベントへの出展をはじめ、オンラインストアの運営など、セールスに関わる業務も担っています。

塩川:ディライトワークス入社前は、どのような仕事をされていましたか?

笠原:以前は遊技機を販売する会社にいました。新卒で入社して12年間、遊技機の販売営業からはじまり、商品クオリティの向上を目指した商品管理部門、版権商品を手掛けるライセンス部門など、本当にさまざまな業務を経験させていただきました。

塩川:そこからなぜゲーム業界へ?

笠原:遊技機一筋の人生でしたが、純粋に他業界にも挑戦していきたいという気持ちが芽生えたことですね。そのきっかけになったのがライセンス部門での業務です。漫画からアニメ、ゲームなど多種多様な業界の方と接することが増えていきました。なかでも日々技術革新が起こっているゲーム業界に魅せられ、一念発起し、転職を決意しました。

塩川:はじめてのゲーム業界で、ディライトワークスを選んだ理由も教えてください。

笠原:まったく知らない業界に飛び込んで挑戦していくのであれば、すでに固まった環境よりも、まだ成長の最中にある組織のなかで、自分自身も高みを目指せればと考えていました。そんな折、エージェントからディライトワークスの話をうかがい、「ここだ」と思い応募し、2018年8月に入社しました。

塩川:入社前、ディライトワークスにどういう印象を持っていましたか?

笠原:会社としては『Fate/Grand Order』のイメージでしたが、実際に自分が関わるのは新規開発スタジオのため、正直なところ未知の領域でしたね。ただ、不安というよりかは、「これからがんばろう!」とワクワクした気持ちだったのは覚えています。

塩川:入社後はどのような業務を?

笠原:入社後まずはアナログゲームの立ち上げに伴い、前職における渉外能力を活かすことができるだろうと、アサインされたのが「ゲームマーケット2018秋」の出展プロデュースと、日本を代表するゲームデザイナーのカナイセイジさんがゲームデザインを担当したアナログゲーム『The Last Brave』のプロデュースですね。

塩川:実際にゲーム業界で仕事をはじめてからはいかがでしたか?

笠原:自分も経験がなく、また会社としても新たな取り組みとしてスタートしたので、まずはトライ&エラーの繰り返しでした。知らないものを形にする難しさを痛感しましたが、できあがっていく過程や、成果が目に見えて出てくることにやりがいを感じました。

それに「ゲームマーケット2018秋」では直接お客さまの反応を見ることもでき、言い知れぬ達成感と喜びも味わいました。恐らくこの経験は、ゲーム業界ならではのものだと思います。

塩川:オンラインストア「DELiGHTWORKS STORE」の立ち上げも笠原さんがご担当されましたね。

笠原:はい。オープン日までタイトなスケジュールでしたが、お客さまに安心してお使いいただけるよう、着実にオープンに向けた業務に臨んでいました。お客さまのもとにベストな形で情報と商品をお届けするためにはどうしたらいいかと、決して妥協をすることなく準備を進め、なんとかオープン日に間に合いました。

塩川:タイトなスケジュールのなか、それでもクオリティを落とさずに展開されたのですね。

笠原:そうですね。ただ、オープン後、運営フェーズに移るにあたり、運営の大変さを痛感しました。サイトデザインやサーバなど、細かいところにも配慮を行き届かせる必要があり、短い期間でいろいろなノウハウを習得することができました。今も運営をしながら改善を続けており、本当に密度の濃いプロジェクトだと実感しています。

塩川:その後は「コミックマーケット」や「マチ★アソビ」、『Fate/Grand Order』の4周年を記念したイベント「Fate/Grand Order Fes. 2019 ~カルデアパーク~」に出展するなど、イベントの物販運営も担当しましたよね。印象に残っている業務は?

笠原:どれも印象的ですが、アナログゲーム『The Last Brave』のコラボ企画は思い出深いです。アニメとのコラボ企画ということで、大きな挑戦でしたが、カナイセイジさんの洗練されたゲームデザインは、アニメとコラボしても絶対に面白いことが起こるという確信のもと、企画を進めていきました。

そして、実現したのがアニメ「盾の勇者の成り上がり」(KADOKAWA)のコラボ商品です。前職でライセンス業務に関わっていたからこそ実現できたプロジェクトでしたね。

塩川:知見がフルに活きたのですね。

笠原:はい。フル活用しました(笑)。

“ユーザーの思い出”に寄り添った画集と展覧会

塩川:本当にさまざまな業務を担当されてきたと思いますが、なかでも大きなプロジェクトは画集『FGO Memories Ⅱ』のプロデュースだったのではないでしょうか。企画のはじまりは?

笠原:第1弾の『FGO Memories I』が発売されたのは、僕が入社して間もない2018年8月20日でした。実は第1弾の発売後すぐに次の制作が決まり、前任者から引き継ぐ形で企画がスタートしたのです。

塩川:企画から数えて1年越しのプロジェクトだったということですね。順を追ってうかがいたいのですが、まず最初にはじめたことは?

笠原:企画会議です。『FGO Memories I』のどこを踏襲し、そして変えていくのか。シリーズとして完成度を高め、よりお客さまにご満足いただける商品にしようと、チームメンバーと企画会議を繰り返し、さまざまなアイデアを出し合っていきました。

塩川:踏襲したところ、変えたところ、具体的にはどういうところでしたか?

笠原:踏襲した点は、“画集であること”と、“概念礼装を通してゲームを思い出していただく”というふたつの要素です。

笠原:一方で変更した点は主に企画ページです。1.5部という世界観のもと、どうしたらお客さまに喜んでいただけるかを念頭に置いて企画を詰めたところから、ゲーム内で概念礼装を入手した際に読める「フレーバーテキスト」の企画ページが生まれました。

塩川:企画の段階ではどれくらいの期間がかかりましたか?

笠原:3ヵ月くらいですね。なかでも表紙案に関しては、締め切りギリギリまで試行錯誤していました。どうしたら表紙一枚でお客さまに1.5部を思い出していただくか、また『FGO Memories』のシリーズコンセプトに合わせて、温かみがあり優しいイメージを表現させたいなど、チームメンバーとああでもない、こうでもないと意見を出し合っていましたね。

塩川:わかります。一番大事なところですよね。

笠原:ええ。表紙は本の顔ですから。

塩川:『FGO Memories I』の表紙は、Dr.ロマンとレオナルド・ダ・ヴィンチという第1部を象徴するようなキャラクターとなりました。一方で『FGO Memories Ⅱ』の表紙に込めた想いや、現在のデザインに至った経緯について教えてください。

笠原:コンセプトは「おかえりなさい、マスター」です。

笠原:まず、『FGO Memories』のシリーズとしての表紙のコンセプトとして、“温かさ”と、表紙一枚で物語を想起できることを大切にしています。1.5部は4篇の物語があり、それぞれの物語に我々はもちろん、お客さまも思い入れがあることを考えると、どれか1つの物語に偏るのではなく、表紙1枚で1.5部を感じていただきたいと思っていました。
そこで、“温かさ”というコンセプトに立ち返ったとき、主人公に寄り添い、苦楽を共にするカルデアの面々を描くのはどうか、ということになりました。
マシュ・キリエライトは、1.5部では戦いに向かうマスターを見守る立場にありました。このもどかしい想いは1.5部ならではのもので、表紙を見たお客さまにも「この時マシュはこうだったな」と思い出していただけるのではないかと考えました。
その気持ちを汲むように、彼女をセンターに据えています。より1.5部らしさを表現するために、レオナルド・ダ・ヴィンチやシャーロック・ホームズも配置し、今回の表紙にたどり着きました。

塩川:なるほど。目の前にマスターがいて「おかえりなさい」と駆け寄ってきている状況なんですね。

笠原:そうです。まさにレイシフトから戻ってきた瞬間。それをイメージしています。
この表紙案に決まるまでにはチーム内でもかなり悩み、時に迷走したりしていたのですが(笑)、『Fate/Grand Order』で概念礼装を制作しているチームにも何度も相談に乗ってもらい、現在の表紙に至っています。“温かさ”というコンセプトに立ち返れたのは、そういった仲間の協力のおかげです。
また、その想いを汲んでイラストレーターのNOCOさんにも素敵なイラストを描きおろしていただき、本当にいろいろな人の想いが詰まった良い表紙になったのではないかと思います。

塩川:企画を終えたあと、次はどんなことをしましたか?

笠原:ひたすら編集作業ですね。ただ、そこからはメンバーのディレクターやプロジェクトマネージャーが主導して進めてくれました。

チームでは「全員が納得できる物を創る」ことを目指していたので、ひとりでも企画の段階で「違う!」となっていたら各メンバーがここまでの力は出せていなかったのではないかと思います。そういう意味では、最初に企画会議を繰り返して、メンバー同士で明確なゴールや共通認識をすり合わせできたことは本当に良かったです。

塩川:書籍の編集とは、具体的にどういう業務を行うのですか?

笠原:編集作業は、外部の編集の方々との協力作業です。弊社の役割としては、本自体の構成を組み、ページのレイアウトやデザインのディレクション、必要な素材の用意・受け渡し、そのほかTYPE-MOONさんの監修のやりとりなどさまざまですね。なかでも骨が折れたのはフレーバーテキストのページです。どのように配置して、そもそも何ページ必要なのかの割り出しやページの調整も……。

塩川:フレーバーテキストは概念礼装ごとにテキストの量に相当ばらつきがありますよね?

笠原:すごく編集者泣かせだったと思いますよ(笑)。編集さんとデザイナーさんでいろいろ計算しながらページの台割に落とし込んでいき、デザインと確認を並行しながら進めていきました。

塩川:フレーバーテキストのページでこだわったところはありますか?

笠原:実は、『FGO Memories I』にはフレーバーテキストのページはなかったので、第1部に収録されている「フレーバーテキスト集」の同梱版も同時に発売しました。

塩川:第1部のフレーバーテキスト集も別冊で用意したのですね。『FGO Memories Ⅱ』に第1部のフレーバーテキストも一緒に掲載することは考えなかったのですか?

笠原:もちろん、一度にすべてを掲載することも考えましたが、あくまでも『FGO Memories Ⅱ』は“1.5部を振り返る”ものですから、そこは世界観や思い入れを考慮して、あえて一緒にはしませんでした。

塩川:1.5部へのこだわりということですね。制作過程のなかで、TYPE-MOONさんとのやり取りはいかがでしたか?

笠原:企画段階から監修に入っていただいたのですが、TYPE-MOONさんとのやり取りは、客観的な視点でさまざまなフィードバックをいただいたほか、ただ監修というだけではなく、より良いものにするために積極的に意見交換もさせていただいたので、どんどん内容がブラッシュアップされていくのを感じましたね。

塩川:制作のあとは、お客さまに知ってもらうためにも宣伝が必要ですよね。

笠原:はい。納期もきちんと見えているなかで、「何を」、「いつ」、「どのように」発表するかなど洗い出しを行い、チームの宣伝担当と一緒に戦略を組み立てていきました。

塩川:反響はいかがでしたか?

笠原:2019年7月にプレスリリースで『FGO Memories Ⅱ』の発売を発表し、SNSなどで「2冊目出るのか!」「楽しみ」などとポジティブなリアクションを見ることができて、本当にうれしかったですね。
また、『Fate/Grand Order』の4周年イベント「Fate/Grand Order Fes. 2019 ~カルデアパーク~」(2019年8月3日・4日)では、「FGO Memories展」の開催を発表しました。その際も、楽しみにしてくださる声を多く聞き、嬉しい気持ちと同時に、その期待に応えたいと身が引き締まる想いでした。

塩川:そして実際に発売を迎えた心境はいかがでしたか?

笠原:発売日の2019年8月23日は、ちょうど「FGO Memories展」がスタートするタイミングでもありました。そのため、画集はもちろん、展覧会の感想と混ざりながらも、とてもポジティブな声をいただいていたように思います。展覧会を楽しんでいただいたり、フレーバーテキストのページに驚いていただいたりと、制作中は苦労もありましたがそれも報われた気持ちになりました。

塩川:「FGO Memories展」を開催したのはどういう理由があったのでしょうか?

笠原:以前から社内で「概念礼装に焦点を当てた展覧会ができたらいいよね」という声があがっていたので、どうしたら実現できるだろうと考え始めたのが企画の発着点です。ただ、やるからには中途半端な展覧会にはしたくはなかったので、自社主催、パートナー協業など、クオリティや予算など様々な視点から考慮して開催パターンをいろいろと模索していきました。こちらも1年越しのプロジェクトでしたね。

塩川:展覧会を企画する際に、こだわったところを教えてください。

笠原:ひとつひとつのエリアにきちんとテーマを持たせ、最初から最後まで飽きのないような構成を意識しました。というのも、ただ絵を並べるだけの展覧会には、絶対したくなかったという想いがあったのです。だからこそ、“展覧会でしか味わえない体験”にこだわりました。

たとえば、「概念礼装をさらに見る」というエリアでは、ゲーム中に登場するイラストから、本来フレームの外側まで描かれているものをピックアップし、ゲーム内では見ることのできないイラストの全体図を閲覧できる機会を設けました。このアイデアは、画集の制作中にイラストのデータをチェックしていた時に、フレーム外まで描かれているイラストを発見して挙がったもので、チーム内でも盛り上がり、早々に企画として決まったのを覚えています。

 

▲展覧会で掲示されたイラスト全体図(写真左)、ゲーム画面(写真右)

塩川:展覧会のなかで一番のオススメはなんでしたか?

笠原:そうですね……概念礼装「謎の仮面群」をテーマにして制作したフォトスポットに設置した、この“真ん中の仮面”ですかね。

塩川:これはたしかに被らざるをえない一品ですね。

笠原:立体物は仮面のほかにも、マシュ・キリエライトからのバレンタインの贈り物の概念礼装を再現したケーキも制作しました。フードコーディネーターさんが忠実に再現したクオリティの高さから大きな反響をいただきましたね。ひとつの概念礼装に焦点をあてて立体化するのはあまりないと思うので、珍しかったということもあるのかもしれません。

あと展覧会の物販では、様々な概念礼装のグッズを制作し、こちらもたくさんの方にお手に取っていただきました。中でもトーマス・エジソンと、二コラ・テスラからもらえるバレンタインの贈り物の概念礼装を再現したクッキーが人気でした。また、今回は★1(C)や★2(UC)など、レアリティの低い概念礼装も商品化しています。恐らく『Fate/Grand Order』の歴史のなかで、初めてなのではないでしょうか。どちらの商品も、お客さまだけではなく実際に概念礼装をデザインしているイラストレーターさんにもとても喜んでいただけたようです。

塩川:展覧会の反響はいかがでしたか?

笠原:SNSでは、展覧会に関する投稿が活発に行われていました。エリアの半分以上を撮影可能にしていましたので、記念に撮影していただき、その熱量が高いうちに感想を投稿していただけたように思います。フォトスポットは、写真に写るのに抵抗がある方でも、仮面を付けて記念写真を撮って投稿してくださっていて、結果的に話題が増えたので、改めて設置して良かったと思います。

塩川:メッセージボードもびっしりでしたね。

笠原:実は一枚目は全部埋まってしまい、急遽会期の途中から二枚目を用意するまでになりました。最終的には、二枚目も埋まり、壁に貼り付けていただいて……。皆さまから温かいメッセージを送っていただき、本当に感無量でございます。

塩川:画集の制作に加え、展覧会まで開催しました。今後、『FGO Memories』をどのようにしていきたいですか?

笠原:『FGO Memories』は概念礼装を主軸とした画集ですが、やはりお客さまのなかにある“『Fate/Grand Order』の思い出(Memories)”というコンセプトに基づいて制作しています。だからこそ、ゲームの外でもそれらを表現し、お客さまに届けられたことは嬉しく思いますし、今後もそのコンセプトに基づいて、新しいお客さまとゲームとの、接点の提供の仕方も考えていきたいと思っています。

ゲームの価値と魅力を周囲から伝えていく

塩川:これまでさまざまな業務に関わってきた笠原さんですが、現在所属されているDSSについてどういう印象を持っていますか?

笠原:チャレンジを後押ししてくれる環境だと思っています。自分のアイデアをきちんと設計し、提案すれば、実現に向けて周囲が協力し、導いてくれる。当然、根拠もなしに「これをやりたい!」だと実現は難しいですが、課題や成果に基づいて提案していれば、みんな理解を示してくれるし、アドバイスをくれたりもします。

最初は異業種で馴染めるか不安でしたが、こうした周囲の支えがあったからこそ、いまの業務や成果につながっているのだと思います。

塩川:笠原さんの肩書きはプロデューサーですが、“ゲームのプロデューサー”のそれとは少し立ち位置が異なりますよね。

笠原:そうですね。いわゆる“商品をプロデュースする”立場です。『Fate/Grand Order』というコンテンツをもとに、どのようにお客さまにお届けするのか、そしてどういう気持ちになっていただきたいのか。そういうことを日々考えながら、各々のスペシャリスト(メンバー)たちと一緒に企画・制作に臨んでいます。

塩川:プロデューサーとしてのやりがいや、大変だと感じるところはなんですか?

笠原:やりがいに感じるところは、自身で企画・設計した商品を、制作から販売、そしてお客さまの反響までも含めて、すべてを最前線で見られることですね。最初から最後まで気の抜けない責任感のある仕事ですが、完成したあとの喜びや達成感もひとしおです。

あとは自身のスキル、ノウハウが一気に成長する感覚があります。日々、いろいろな人の考えを聞き、クリエイターのアイデアやクリエイティブを吸収しているので、インプットする量がすさまじいです。

逆に大変だと思うことが、その裏返し、つまり情報処理が多いことですね(笑)。プロデューサーといっても、すべての物事を最初から把握しているわけではありません。だからこそ、とにかくわからないことがあったら“聞く”。

周囲から面倒に思われるのではと気にすることがあるかもしれませんが、聞くことを怠ったり、躊躇していたりすると、トラブルのもとになりますし、なにより商品のクオリティにも影響してしまいます。日々新しいことが起こる場所なので、頭の中がパンクしそうになることもありますが、ひとつひとつ処理していくことで、それらが自身の力となると思って取り組んでいます。

塩川:プロデューサーに向いているのは、どういう人でしょうか?

笠原:ひとつは勤勉であることですね。知って学んで終わり……ではなく、それをどのように業務に活かすのかを、チャレンジ精神を持って業務に臨める人は適していると思います。ただ、自分は勤勉ではないほうだと思っていますが、好奇心は人一倍あると思っています(笑)。

塩川:笠原さん自身の今後ビジョンをお聞かせください。

笠原:商品化を通して、よりお客さまにコンテンツに対する愛着を持っていただくことです。例えばゲームに対しても、周囲から盛り上げていくことのひとつとして、商品企画も十分な役割を担っていると思います。普段から身に着けていただくことで、よりキャラクターを好きになっていただけるなど、商品からコンテンツやキャラクターに注目が集まれば良い相乗効果につながります。

もちろん、今後は日本だけにとどまらず、グローバルで親しまれる商品作りをはじめ、商品化から生まれる新しいIPなどにも挑戦していきたいと思っています。

塩川:挑戦したいことは尽きませんね。現在DSSではさまざまな職種の人材を募集していますが、笠原さんから見て一緒に働きたいと思うのはどのような方でしょうか?

笠原:やはりチャレンジ精神が旺盛な方ですね。失敗しても、自身が考えた提案が却下されても、 チャレンジし続けることが重要です。こうした行動は、自分自身の成長にもつながりますし、なによりチーム全体に良い刺激を与えると思っています。

塩川:それでは、最後に読者にメッセージをお願いします。

笠原:お話した通り、僕はゲーム業界未経験のままで飛び込んできました。けれど、周囲のサポートや後押しのおかげで、いろいろな商品を制作したり、イベントを開催したりと、入社から1年で本当に充実した時間を送ることができています。

新しいことにチャレンジするのは、不安で困難なことかもしれませんが、ディライトワークスには、チャレンジすることに理解を示し、そして背中を押してくれる多くの仲間たちもいます。

0からモノ作りに挑戦したい方は、とても恵まれた環境だと思いますので、ぜひ気軽に門を叩いてみてください。僕も歩みを止めることなく、また新しい商品を生み出していきます。

塩川:次の商品も楽しみにしています。

笠原:はい。ご期待ください!

DELiGHTWORKS SWALLOWTAIL Studios